ノビルは、土手や道端の草地に生えている野草です。
都会では、余り見られないかもしれません。
私も、地方に越してこなかったら、隣家の空き地にノビルが生えているなんて思いませんでした。
ノビルとは図鑑とかで名前は知っていましたが、その実物が隣家の空き地に生息しているなんて思いませんでした。
ノビルでは、白い球形の地下茎を食用にします。
が、この地下茎で増えていくのか、なんだか気付けば、春先になるとその庭は、ノビルが群生しています。
ノビルはユリ科。
あのニラと同様の芳香があって、山野に自生している野草だそうです。
鱗茎(りんけい)を生食したり、全草をゆでて和え物やお浸しにして食べたりします。
葉の部分を細かく刻んで、薬味としてめん類に用いたり、みそ汁に使って食べます。
芳香も味もニラそのものです。
旬は3月から5月にかけて。
最初は、なかなかノビルの正体が分からず、食べる勇気もなかったのですが、葉の部分を折ってみると、
確かにニラそっくりの香りがしていたので、勇気を出して抜いてきて、それをおひたしにしてカツブシをかけて食べてみました。
とても、おいしく食べられました。
ところが、ノビルの成分を見てびっくり!
すごくバランスのいい栄養成分なのです。
まず、のびるの辛味成分は、にんにくやねぎと共通の含硫化合物ですが、この含硫化合物には、ビタミンB1の吸収率を高めたり、抗ガン、抗菌、免疫賦活に役立つといわれます。
また、カロテン、ビタミンK、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛などの有効成分をたくさん含んでいます。
カロテンは、体内で変換されて、必要とされる量だけビタミンAに変わります。
また、脂溶性のため水には溶けにくいビタミンです。
効能としては、夜盲症(やもうしょう:とり目)の改善や皮膚及び粘膜を健全に維持する働きがあると考えられています。
こんな有効成分が、無料でそここに生えているなんて、まったく使わない手はないですね。
お好み焼きや天ぷらなんかでもいいかもしれません。
はこべも食べてみました。
こちらも、おひたしでおいしく食べられました。怖がらないでご試食なさることをお勧めします。